学童保育を利用する前に知っておきたいデメリット

さまざまなタイプの学童保育がある

共働き世帯が増えている中、保育園に子どもたちを預ける家庭が大半ですが、小学校に上がる前までしか対応できません。小学校低学年のほとんどの児童は午後3時頃には授業を終えます。このような小学生の子どもたちが放課後に過ごす場所が学童保育です。現在、全国にある学童保育数は2万カ所以上、入所児童数は100万人近くというデータがあります。それでもまだ小学校の数に対して学童保育数は約7割程度であるため、保育園と同じく、待機児童問題があり、放課後に居場所がないという子どもたちが存在します。
学童保育は運営主体や保育場所によってさまざまなタイプが見られます。働く親たちが協力して運営する「共同保育所」、地域の児童館を利用して学童保育を行い、社会福祉法人や民間企業に運営を委託する「児童館」、小学校内の別棟や空き教室を利用して児童館のように運営する「学校内施設」、幼稚園や保育園などで小学生になった卒園生を受け入れる「幼保内運営」、地域の大人たちが商店街の空き店舗などを利用する「地域運営」、企業が運営している「民間企業運営」などタイプによって環境や保育サービス、利用料が異なります。
しかし、このような学童保育所では保育園と違い、定員が定められていないケースが多く、限られたスペースにたくさんの子どもたちが滞在することになり、場合によってはギュウギュウ詰めの状態になるという保育環境面でのデメリットがあります。大勢の子どもたちに対応するスタッフ側にも管理能力に限界があり、子どもたちの状態に十分に目が行き届かないというリスクも考えられます。

子どもの立場で考えるデメリット

学童保育では毎日、数十人の学年の異なる子どもたちが一緒に遊んだり、学んだり、行事に参加したりできるため、幅広い友だち関係の中でリーダーシップが芽生えたり、自ら考えて行動する力を身につけることができます。土曜日や夏休みなど長期休暇中も学童保育に通うことで、運動したり活動したりして生活リズムを保ち、メリハリのある生活を送ることができます。また、基本的に学校の宿題をチェックしてもらえるため、帰りが遅くなっても宿題で慌てることがなくなります。
その一方で集団生活を送ることへのストレスが増えるというデメリットがあります。放課後に家に帰って自分の時間を自由に過ごすことができず、集団生活ならではのさまざまなルールや係活動などの制約を受けることになり、その子どもの性格によっては大きなストレスを抱えることになるかもしれません。それぞれの子どもにとって何がストレスになるのかは異なりますが、「好きな遊びができない」、「一人でゆっくり過ごせない」、「係活動が面倒くさい」という意見が少なからずあります。確かに子どもたちに我慢を強いる場面は多く、見方によっては我慢の連続といえます。小学生同士のトラブルでもちょっとしたきっかけで集団から外され、何日も悩んで気持ちが追い詰められて深刻なケースに発展する可能性もあります。また、自分より年長の子どもたちがいる環境で生活していると、乱暴な言葉を覚えて使うようになることもあります。親は子どもの様子に気を配り、話を聞いてあげるなどして、常に子どもの状態を把握するように努めるようにすることが大切です。

保護者の立場で考えるデメリット

子どもたちを日々迎えに行ったり、会議や行事に参加したり、顔を合わせることが多くなると自然と保護者同士のつながりが深まり、子ども同士の仲が良いと保護者の仲も深まる傾向があります。その一方で保護者会では定期的な会議や行事への参加を求められ、役員なども持ち回りで担当することが多くなります。そのため、シングルで子育てしている、仕事が忙しくて参加が難しい、人前に出るのが苦手などの事情がある人にとっては、定期的な会議や行事への参加が大きな負担になるというデメリットがあります。その場合はとりあえず、年度初めの会議に出席して、自分が担当できそうな係や参加できる行事を選ぶなど、保護者自身も無理をしないことが大切です。
また、学童保育には幼稚園や保育園とは異なり、子どもの体調不良時のはっきりしたマニュアルがありません。施設ごとに対応が異なり、特に大規模な施設では子どもの人数に対して、十分な指導員の数が確保されておらず、目が行き届かないという心配があります。子どもが発熱したなど明らかな症状がある場合は、親が仕事中でも子どもを迎えに行く必要があります。そして一番大きいデメリットは保育料の負担がかかることです。公営の場合は月数千円程度ですが、民間の場合は運営主体によって幅があり、公営施設の数倍というところもあります。公営施設は料金が安いので人気がありますが、定員オーバーで入れないときは、民間施設を利用せざるを得なくなり、高額な出費をすることになります。子どもが小学校高学年になり、放課後自宅で留守番できそうな状態であれば、学童保育を利用するのかは悩ましい問題です。

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